有効成分ミノキシジルを配合した世界初の発毛剤として発売以来、髪の悩みを持つ人から高い人気を誇る「ロゲイン」。
日本では一般医薬品としては未承認のため、ドラッグストアや薬局で手に入れることができませんが、AGA治療を行っている病院やクリニックで処方されていますし、インターネットの普及により輸入代行経由で気軽に購入できるようになりました。
「ロゲインを試してみたい」という人にとって気になるポイントは効果と副作用ではないでしょうか？ロゲインの副作用と使用上の注意点を解説します。
ロゲインは果たして安全な発毛剤かどうかを検証
ロゲインは世界で最も知名度の高い発毛剤と言えますが、日本では未だに承認されていない状況です。
日本で承認されていないため、ロゲインの安全性に懸念を持つ人もいるかもしれません。ロゲインの成分や安全性について検証します。
ロゲインとはそもそもどのような発毛剤なのか
ロゲインは1980年にアメリカのアップジョン社（現在のファイザー社）から発売された塗布タイプの発毛剤です（現在はジョンソン・エンド・ジョンソン社が販売しています）。
ロゲインのHPでは「使用した男性の10人に9人に、女性は80％以上の人に発毛効果が見られる」と謳っており、非常に発毛効果が高い発毛剤であると窺えます。
日本ではロゲインは発売されていませんが、ロゲインと同様に有効成分ミノキシジルを配合した発毛剤として大正製薬の「リアップ」、さらにリアップのジェネリック（後発品）が多数発売されています。
発毛有効成分ミノキシジルとは
ロゲインには発毛有効成分であるミノキシジルが配合しており、これが大きな特徴です。
ミノキシジルは元々血圧降下剤として使用されている医薬品に配合されていた成分ですが、この医薬品を服用している人に発毛や増毛の副作用が見られたため、ミノキシジルを発毛剤へ活用するための研究が進められロゲインが開発されました。
ミノキシジルが発毛に効果があることは科学的に実証されており、アメリカの政府機関からも承認されています。
ロゲインは安全な発毛剤です
どのような医薬品にも副作用のリスクはありますが、ロゲインは重篤な副作用が起きる可能性は低く、安全な発毛剤ですのでご安心ください。
アメリカでは20,000人以上に対してロゲインの治験が行われ安全性が証明されていますし、1980年から現在まで世界各国で販売されています（アメリカでは一般の薬局で手に入れることができます）。
さらに多くの製薬会社が後発品を製造し販売しています。
このような実績は、効果の高さに加え信頼性や安全性がないと残せません。
ロゲインに配合されているミノキシジルは服用することによって副作用が起きることはありますが、外用薬であるロゲインは正しい使い方をすれば副作用がほぼ起きないと言っていいでしょう。
ロゲインはどのように発毛を促すのか
ロゲインを利用するとなぜ発毛するのかを解説します。
ロゲインに配合されているミノキシジルは血管を拡張する働きを持ちます。
血管が拡張し血流が向上すると栄養や酸素が毛乳頭細胞や毛母細胞に届きやすくなり、これらの細胞が活性化して発毛を促します。
また、ミノキシジルは細胞の分裂と毛髪の成分となるタンパク質の合成を促進します。
ロゲインを利用することによって毛乳頭細胞や毛母細胞が増殖し、健康な毛髪が成長するのです。
ロゲインの効果が出やすい人とは
脱毛や抜け毛の要因は様々ですが、ロゲインが効果を発揮するのはAGA(男性型脱毛症）、壮年性脱毛症の人など進行性の脱毛症を持っている人です。
その反面、ミノキシジルは毛乳頭細胞や毛母細胞に働きかけるため毛根が残っていない人は効果がありません。
また、ロゲインは頭頂部の脱毛や抜け毛の改善に有効で前頭部から後退していくタイプやM字型の脱毛には効果を発揮しません。
これはミノキシジルが血管に働きかけ発毛を促すという働きを持つためで、血管が密集している頭頂部には効果を発揮しやすく、頭頂部と比較すると血管が少ない前頭部には効果が出にくいからです。
ロゲインの効果を高める方法
発毛効果の高いロゲインですが、効果を実感するためには長期的に使い続けることが必要です。
ロゲインのHPやロゲインと同様の成分を持つ大正製薬のリアップのHPにはいずれも「効果を実感するのは3か月～6か月継続してから」と記載されています。
少なくとも半年は使用しなければ効果を得ることは難しいでしょう。
ロゲインが引き起こす可能性がある副作用とは
ロゲインは安全な発毛剤ですが、元々ミノキシジルが血圧降下剤に使われている成分でもあるので副作用が起きる可能性はゼロではありません。
ロゲインを使用して起きる可能性のある副作用とはどのような症状があるのかを紹介します。
頭皮の異常、不快感
ロゲインを使用して頭皮にかゆみや刺激感、赤み、かぶれを感じる人がいるかもしれません。
このような副作用はアレルギーなど体質的にロゲインの配合成分が肌に合わないことが原因です。
これはロゲインだけではなくどのような外用薬にも起きる可能性があります。
ロゲインを使用開始して抜け毛が増えた
ロゲインの使用を開始したら以前より抜け毛が増えた、という人もいるかもしれません。
しかしこれは、「初期脱毛」という一時的な脱毛症状で、ヘアサイクルと呼ばれる毛髪の成長周期が整ってきた証拠で副作用ではありません。
初期脱毛とヘアサイクルについて解説します。
初期脱毛とヘアサイクル
毛髪には寿命があり、発毛、成長、脱毛を繰り返し、この一連の周期を「ヘアサイクル」と呼ばれます。（健康的な人でも一日50～100本は髪の毛が抜けています）
毛髪が生えている間は「休止期」「成長期」「退行期」のいずれかの状態にあるのですが、AGAや壮年性脱毛症はヘアサイクルが乱れた状態であり、通常2年～6年の「成長期」が短期間で終了し毛髪が十分に育たず抜け落ちてしまいます。
抜け毛に発毛が追い付かず、いわゆる禿げた状態になるのです。
発毛剤を使用すると有効成分は健康な毛髪を発毛、成長させるように毛母細胞に働きかけます。
刺激を受けた毛母細胞が乱れたヘアサイクルを正常にし、新たな健康な毛髪を生み出しますが、成長の止まった毛髪は抜け落ちてしまいます。
この一時的に抜け毛が増える状態が「初期脱毛」です。
初期脱毛は健康な毛髪が生えてくるまでの準備期間だとお考え下さい。
ミノキシジルが起こす可能性のある副作用
ロゲインは安全な発毛剤ですが、ミノキシジルは体調や体質によっては副作用が起きる可能性がありますので具体例な症状を紹介します。
ただし、副作用はミノキシジルを服用した場合でないと起きることはない、とお考え下さい。
動悸・息切れ・頭痛・胸の痛み・不整脈など
ミノキシジルは血管を拡張するため、血流に影響を与えます。
そのため、場合によっては心臓に負担がかかり、心臓が血圧を正常にコントロールできなくなることもあります。
心臓に負担がかかると血圧が乱れ動悸や息切れ、頭痛が起きることがあるでしょう。されに不整脈や狭心症など、重篤な副作用を引き起こす可能性もあります。
むくみ・体重増加
ミノキシジルは心臓だけではなく腎臓に影響を与えることもあります。
腎機能が低下すると代謝が落ちて水分が体外に排出しにくい状況になります。
その結果、手足のむくみや急激な体重増加といった副作用を引き起こします。
この際、排出されないのは水分だけではなく老廃物や毒素も含まれるので身体には大きな負担がかかることになります。
ミノキシジルを血圧降下剤として処方する際、患者の体調によっては利尿剤も併せて処方します。
ミノキシジルが代謝に大きな影響を与えることがご理解いただけるのではないでしょうか。
ロゲインを安全に使用するにはどうすればよいのか
ロゲインの副作用について紹介しましたが、普通に使用していれば副作用を起こすことはまずありません。
ロゲインを安全に使用するための心がけを紹介します。
ロゲインを使用してはいけない人
ロゲインの使用を推奨しない人を紹介します。
まずは女性と未成年です。
女性や未成年はミノキシジル5％配合の発毛剤の使用について日本で安全性が証明されていないからです。
女性で薄毛や脱毛に関する悩みをお持ちの人は女性用のロゲインやリアップが販売されていますのでそちらの使用を検討してください。
また、ロゲインは壮年性脱毛症やAGAに効果を発揮するのでそれ以外の脱毛の人、例えば円形脱毛症や疾病に起因する脱毛の人には向いていません。
正しく使用する
ロゲインは決められた回数、用量を使用してください。
ロゲインをはじめミノキシジル配合の発毛剤は「1日二回まで、一回の使用量は1ml」と定められています。
「1日二回、一回につき1ml」と聞くと少ないように感じるかもしれませんが、使用量を増やしても早く効果が出る、というものでもありません。
多少なりとも副作用のリスクがあることを考えると決められた以上の用量を使用しないようにしましょう。多くの量を使用すると不経済というデメリットもあります。
発毛剤を併用する場合の注意点
発毛効果をあげるためにロゲインと併せて別の発毛剤を使用する、という人もいるかもしれません。
発毛剤にはミノキシジル以外にもフィナステリドやデュタステリドといった発毛・育毛に有効な成分を配合しているものがあり、ミノキシジルとは別の作用で発毛を促進します。
AGA治療を行っているクリニックの中には複数の発毛剤の処方を薦めている医師もいます。
しかしフィナステリドやデュタステリドもミノキシジルと同様に副作用がありますので、自己判断せずに医師の指導の元で使用することをおすすめします。
異常が出た場合はすぐに使用をストップする
もしロゲインを使用して何らかの異常を感じた時はすぐに使用をストップし医師の診断を受けてください。
かゆみやかぶれなどの疾患の場合は皮膚科に、動悸や息切れ、頭痛などの異常は内科を受診しましょう。
その際、利用しているロゲインを持参すれば医師も状況が理解できるので適切な処置を受けられます。
ロゲインを使用する上での注意点
発毛効果が高いと評価されているロゲインですが、使用を検討している人は必ず押さえなければいけないポイントがあります。
ロゲインを使用する際の注意点を紹介します。
ロゲインの使用に注意が必要な人
ミノキシジルの副作用を紹介しましたが、ミノキシジルには心臓や腎臓に影響を及ぼす可能性があるため、血圧が高い人や低い人、心臓や腎臓に疾患がある人がロゲインの使用を検討しているのであれば医師や薬剤師に相談してください。
また、脱毛に悩んでいる人で家族や親戚に脱毛している人がいないのであれば、その脱毛症が壮年性脱毛症でない可能性が高くロゲインでは効果が出ないかもしれません。
別の成分が配合されている発毛剤を検討したほうがよいでしょう。
個人輸入代行は自己責任です
ロゲインは日本では一般医薬品として販売していませんが、個人の使用であれば個人輸入が認められています。
ロゲインの価格は日本で販売されているミノキシジル配合の発毛剤と比較すると低価格のため個人輸入代行で購入すればお得に手に入りますが、品質に問題があった場合や使用して異常を感じた時は全て自己責任です。
そのことを理解した上で購入してください。
他の発毛剤との比較を忘れずに
ミノキシジル配合の発毛剤はロゲイン以外にも多くのメーカーから発売されています。
効果は同程度でも使用方法や使用感は異なります。
発毛剤は長期間使用するものですので、ユーザビリティーは重要なポイントになるでしょう。
価格だけで判断せずに十分に情報収集してから自分に合う発毛剤を購入してください。
まとめ
ロゲインの副作用について解説しました。
ロゲインは安全な発毛剤ですので正しく使用すればまず副作用が起きることはありません。
しかし副作用が起きる可能性はゼロではないことは忘れないでください。
安全に使用したい人はAGA治療専門の病院やクリニックで処方してもらうことをおすすめします。
