これから発毛剤を利用したいと考えている人の中には、本当に効果がある成分が含まれているのか知りたいのではないでしょうか。
そこでここでは、発毛剤に含まれている有効成分について、期待できる効果・効能を詳しくお伝えしていきます。
発毛剤選びにぜひ活用してみてください。
発毛剤に含まれている有効成分とは?
発毛剤は、発毛を促進させることができる成分が含まれている医薬品のことをいいます。
その特徴として、
- ハゲや薄毛の状態から新しい、毛髪を発毛させることができる
- 毛周期の成長期を伸ばし、太く長い毛に成長させる
- 頭皮の血流を改善し、環境を整えることによって抜け毛を改善する
といった効果が期待できます。
発毛を促進する成分
- ミノキシジル
- デュタステリド
- フィナステリド
- プロペシア
発毛剤に含まれている成分で、代表的な医薬成分は上記の通りとなっています。
「ミノキシジル」は、世界でも認められている発毛成分であり、血流促進をさせながら発毛させていく作用を持っています。
「ディタステリド」「フィナステリド」「プロペシア」もそれぞれ医薬成分であり、抜け毛の原因になる男性ホルモンDHTを抑制する作用があり、抜け毛の防止のために働きます。
発毛剤に含まれている有効成分の特徴
発毛剤は上記でお伝えした通り、医薬品に当たるもので、ハゲや薄毛などの症状に対して治療を行う薬なのです。
そのため、発毛作用のある成分がしっかりと含まれており、使用することによってハゲや薄毛、抜け毛を予防しながら、発毛を促していきます。
医薬品であるがために効果は期待できるものではありますが、ほかの医薬品と同様に副作用のリスクを持ち合わせています。
例えば、肌に合わなかった場合には炎症を起こすようなことがありますし、アレルギー反応が現れるようなこともあります。
適切に使用しなかった場合には、むしろ抜け毛が進行してしまうこともあるのです。
そのため、使用する際には医師の診断を受けるうようにし、使用してみて気になる症状が現れた場合にはすぐに中止して、医師の指示を仰ぐ必要があります。
脱毛の進行を食い止める効果も
「発毛剤」というと、その文字の通り、抜け毛が進行してハゲや薄毛になった部位から新たに発毛させるイメージがあります。
しかし発毛剤の効果は発毛促進だけではなく、生えてきた毛髪をしっかりと育てあげることや、頭皮環境を整えて脱毛を防ぐ役割もあります。
そのため、気になる症状が現れた際に早めに使用しておくことによって、抜け毛を防ぎ、ハゲや薄毛の予防に努めることができるのです。
発毛剤の有効成分「ミノキシジル」に期待できる効果・効能
ミノキシジルは、厚生労働省が発毛作用を認めている、唯一の成分になります。
ミノキシジルの効果・効能として、ハゲや薄毛にみられる毛髪の成長期を延長させるとともに、休止期での脱毛を減少させることに優れています。
また、毛根の毛包細胞を活発化させることよって、新しい毛髪の発毛を促すことができるのです。
ミノキシジル自体には血管を拡張させる作用を持っており、頭皮への血流を増やすことによって、毛髪に必要な栄養をしっかりと届けることができるようになります。
そのような作用によって、頭皮の細胞が活発化し、毛髪の成長が促されるようになるのです。
ミノキシジルには1%または5%のものが使用されることがあり、一般的には5%の製剤の方が、発毛の促進度合いや効果が実感できるまでの時間が短縮できるなどといって、効果がより高いことが知られています。
ただ、作用が強い分、副作用のリスクが高くなることも報告されています。
特に多いのが皮膚の痒みや刺激などといった皮膚トラブルであり、5%の製剤の方が副作用は多くなると考えられます。
ミノキシジルの効果・効能
ミノキシジルは発毛剤の主成分であり、頭皮に使用することによって、頭皮の毛包に直接アプローチすることができ、発毛を促進させ、毛髪に対する育毛効果も期待することができます。
ミノキシジルは世界90ヵ国以上で承認されている有効成分であり、発毛効果は十分期待できるものとなっています。
その効果として、毛周期を正常化させる働きがあります。
ミノキシジルは、毛根にある毛包に直接アプローチすることができ、毛母細胞を活発化させ、毛髪に必要なタンパク質の合成を促進させることができます。
ハゲや薄毛の症状が現れると毛周期の成長期が短くなる傾向があります。
しかしミノキシジルには、このような毛周期の変化に対して、正常化させる作用があります。
小さくなった毛包を大きく深く成長させることができ、毛周期が短くなることによって細く軟毛化した毛髪を太く長い毛髪に成長させるのです。
このようなミノキシジルの作用を「ディープグロース効果」と呼んでいますが、この効果はさまざまなタイプの壮年性脱毛症に対して有効であることが知られています。
ミノキシジルは市販品においても外用薬が国内で認可されています。
また格安で手に入れることができる個人輸入で購入する方が増えています。
ただ、効果が期待できる半面で、副作用のリスクがありますから、安易な自己判断による使用はおすすめすることはできません。
安心して治療を行うためには、自身の症状に応じた発毛剤を適切に使用することが大切なのです。
ミノキシジルの効果が出るまでの期間
ミノキシジルの効果は、毛周期の改善を促すものですから、使用したからと言ってすぐに効果が現れるものではありません。
効果が実感できるまでに、早い人でも3か月程度は必要で、症状が進行している場合には6か月から1年程度の使用が必要だと言われています。
このようにみると個人差が大きいことが特徴であることが分かります。
そのため、効果が出ないからといってすぐに服用をやめてしまわずに、最低でも6カ月間は使用を続けてみることが大切です。
ミノキシジルの副作用
ミノキシジルは、効果が期待できる半面で、副作用が生じるリスクもあります。
厚生労働省から報告されているデータによりますと、ミノキシジルを5%含有している外用薬においては、3,072例中で271例378件が確認されています。
それほど重篤な副作用は生じていないものの、皮膚トラブルや脱毛などが見られています。
治療開始の初期段階において多くみられる症状として「初期脱毛」があります。
個人差はありますが、発毛剤を使用してから約2週間から8週間程度で生じるケースが多くなっています。
ただ、初期脱毛は改善の傾向であると捉えることが大切です。
毛周期が改善されることによって、古い休止期にある毛髪が抜け、新しい毛髪へと生え変わっていきます。
そのようなサイクルの正常化によって、一時的に脱毛が多くなったように感じてしまうのです。
そのため、「脱毛が多くなってしまった」と治療をやめてしまうと、せっかく調整されていた毛周期が、また元の状態へ戻ってしまうのです。
そのため、初期脱毛が見られた場合には改善の兆候であると捉えて、継続して治療を行うことが大切なのです。
また皮膚トラブルが生じることもあります。
かゆみが現れたり、赤みが生じたり、皮膚炎にまで発展したりといった症状が報告されています。
重篤な症状の発現率はそれほど高くないものの、もし気になる症状が現れた場合には、すぐに使用を中止しなければなりません。
また、ミノキシジルには血流を促進させることから、動悸や息切れを感じるようなこともあります。
血圧が不安定である方や心臓疾患がある方などであれば、不整脈など心臓に対する何かしらの症状が起こるリスクもあります。
めまいや立ちくらみなどが起こることもありますので、もし気になる症状を感じたのであれば、すぐに医師に相談するようにしましょう。
ミノキシジルとフィナステリドはどう違う?
冒頭からお伝えしている通り、ミノキシジルには発毛を促す効果を期待することができます。
治療薬ではありますが、男性型脱毛症であるAGAの進行を抑制している訳ではありません。
一方で、発毛剤に含まれている成分でフィナステリドやデュタステリドなどと呼ばれるものがあります。
こちらは悪玉男性ホルモンである「DHT」によって乱れた毛周期を正常にする作用があります。
そのため、AGAの進行を抑制することが期待できます。
ただ、フィナステリド単体で使用しても、発毛を促進させることができる訳ではないのです。
そのため発毛剤では、ミノキシジルによる発毛効果と共に、フィナステリドやデュタステリドなどによって毛周期の改善を図ることが大切であると考えられています。
実際、AGAの治療に特化したクリニックでは、患者様の状況を確認したうえで、これらの成分を組み合わせて治療が行われています。
ミノキシジルを使用する注意点
ミノキシジルは発毛に対する高い効果が期待できるもので、基本的には風邪薬や頭痛薬などを併用することは問題ないと考えられています。
ただ、ミノキシジルはもともと降圧作用がある成分であることから、高血圧の治療に取り組まれていたり、降圧剤を副作用されている方は注意が必要です。
降圧剤で下がっている血圧を、ミノキシジルによってさらに下げてしまうリスクがあるのです。
また、そのような作用があることから、心臓疾患のある方にも注意が必要であると言われています。
気になる場合には決して自己判断することなく、医師の指示を受けるようにして、使用することが大切です。
発毛剤と育毛剤に含まれている成分は違う?
発毛剤と同じような目的で使用するものに「育毛剤」があります。
どちらも薄毛や抜け毛を改善するという目的は同じではありますが、発毛剤とはまた異なる役割を持っていることを理解しておく必要があります。
特に注意すべき点は、育毛剤と発毛剤では含まれている成分が異なるという部分です。
育毛剤に含まれている有効成分の特徴として、毛髪の育成を促し、抜け毛を防ぐことにあります。
育毛剤は医薬部外品に分類されており、気になる抜け毛の症状を予防して、毛髪が育つための頭皮の環境を整える作用があります。
医薬部外品は副作用については医薬品である発毛剤よりも少ないと言えますから、医師が処方しなくてもドラッグストアなどで購入することができます。
発毛剤については、冒頭からもお伝えしている通り、症状の治療を目的としています。
発毛を促す作用がある成分が配合されており、使用することによって薄毛や抜け毛を改善させることができるのです。
ただ、発毛作用に優れている半面で、副作用のリスクが強く出やすいというデメリットがあります。
そのため、正しく使用することが大切で、気になる症状が生じた場合には必ず医師の診断を受けるようにしましょう。
まとめ
これから発毛剤を利用したいと考えている人ために、発毛剤に含まれている成分の効果についてお伝えしました。
気になる症状が生じている人であれば、しっかりと記事を読み返し、自身に適しているのであれば、積極的に活用してみましょう。