はげや薄毛の原因は、遺伝的な要素だけではなく、さまざまな要因が絡み合って生じてしまいます。
そのため、それらの要因をしっかりと認識し、対策や予防することによって改善させることが期待できます。
ここでは、はげや薄毛の原因について言及し、対策や予防による改善方法について詳しくお伝えしていきます。
はげ(薄毛)の原因は?対策や予防で改善はするの?
- 男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」の影響
- 生活習慣や栄養バランスの乱れ
- 喫煙や飲酒の習慣
- 頭皮環境の悪化
- 間違ったヘアケア
- 遺伝
はげ(薄毛)の原因は、上記6つのポイントにまとめることができます。
どのようなものなのか、また改善することはできるのかお伝えしていきましょう。
男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」の影響
はげ(薄毛)の原因として、必ずお伝えしておかねばならないのが男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」です。
男性外生殖器の形成に重要な役割を果たしていると考えられている男性ホルモンで、その生成量によってはげや薄毛の原因になると言われています。
そのため、はげや薄毛の予防や対策を意識しているということであれば、この男性ホルモンがどのようなものなのか知っておく必要があります。
ジヒドロテストステロン(DHT)は、5αリダクターゼと呼ばれる酵素と結合して生まれます。
5αリダクターゼは誰にでも存在する酵素ですが、はげや薄毛になるのは、この酵素がどれだけ活性化しているかによって異なることが知られています。
ジヒドロテストステロン(DHT)が異常に増殖すると、毛髪をつくっている毛根の「毛母細胞」の働きを低下させてしまいます。
そのため、はげや薄毛になってしまうのです。
生活習慣や栄養バランスの乱れ
はげや薄毛の原因で、生活習慣や栄養バランスと聞くと、意外に感じる人は少なくありません。
しかし、毛髪は体の一部であり、生活習慣や栄養バランスは健康な体をつくるためにとても大事なものですから、間違った習慣を繰り返していることで、はげや薄毛の原因となってしまうのです。
生活習慣の乱れは血流の低下を招きます。
血液は全身に栄養を届けていますが、生活習慣が乱れて血流が低下してしまうと、頭皮の血流も低下させてしまいます。
つまり、毛髪にしっかりと栄養を届けることができなくなってしまうのです。
生活習慣と言うと、一番に挙げられるのが「睡眠」です。
しかし睡眠と聞くと、「毎日しっかりと眠っているのに…」という方も多いのではないでしょうか。
ただ睡眠時間は確保していても、寝る前にスマホを見続けていると、脳が覚醒してしまって熟睡することができなくなってしまうのです。
つまり睡眠には睡眠不足だけではなく、「睡眠の質」も大切であると言えます。
また栄養バランスが悪いと、毛髪に必要な栄養が不足してしまうことになります。
栄養バランスは外食やコンビニなどでの食事が多い人に当てはまります。
毛髪は亜鉛をはじめとして、さまざまな素材が原料となっています。
しかし、その原料が足りなくなっていると、どんどん毛髪が弱くなって抜けてしまったり、細くなってしまうのです。
喫煙や飲酒の習慣
喫煙や飲酒の習慣も、はげや薄毛の原因になってしまいます。
アルコールもタバコも「ストレス発散」の一環としている人が多いとは思いますが、体にはストレスをかけてしまうことになるのです。
特に喫煙量が多い場合や、飲酒が習慣化しているような場合には、血流量を低下させてしまいはげや薄毛の原因となっていることが多いのです。
また、過度な喫煙や飲酒によって血流量を低下させてしまうと、先ほど上記で説明したジヒドロテストステロン(DHT)を過剰に分泌させてしまう原因にもなると言われています。
さらに、飲酒が習慣化していると、栄養バランスを崩していることも考えられます。
栄養バランスを崩してしまうと、毛髪の栄養不足を招いてしまうことになります。
たばこを吸いながら飲酒しているという場合であれば、何重もの悪循環となってしまうことになります。
間違ったヘアケア
刺激のあるシャンプを使い続けていたり、ドライヤーで毛髪や頭皮に負担をかけ続けることによって、はげや薄毛の原因になってしまいます。
一般的に販売されているシャンプーは、洗浄力が強いものの、頭皮に必要な皮脂まで落としてしまいます。
そのままシャンプーを使い続けていることによって、頭皮が乾燥しやすくなってしまい、フケやかゆみを生じさせ、頭皮を硬くしてしまうのです。
また、そのような状態が継続すると、雑菌が繁殖しやすくなってしまい、頭皮に炎症を引き起こしてはげや薄毛の原因になってしまうのです。
ドライヤーの使用においても、熱風は100度近くになっていることも多く、距離が近すぎたり、当てすぎていることによって頭皮を乾燥させてしまうのです。
頭皮環境の悪化
上記に掲げている生活習慣や栄養バランスの乱れ、飲酒や喫煙の習慣、間違ったヘアケアの方法は、頭皮環境の悪化につながるものです。
頭皮の環境を守るために大切なものは、
- 頭皮の血流を良くする
- 毛髪に必要な栄養を届ける
- 頭皮の皮脂を落としすぎない
- 毛髪に負担をかけないようにする
といったことを意識しておかねばなりません。
普段からの健康的な生活に加えて、頭皮に負担をかけるようなことを避けるようにしておく必要があると言えるでしょう。
遺伝
上記にもお伝えした男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」は、遺伝的な要因が大きいと言われます。
そのため、「はげは遺伝する」とよく言われるのは、このためであると言えるのです。
ジヒドロテストステロン(DHT)の影響によるはげや薄毛のことを『AGA(男性型脱毛症)』と呼ばれています。
このAGAは、両親から引き継いだ遺伝子によって大きく影響を受けることが知られています。
ただ、遺伝だから必ずはげるのかというとそうではなく、「遺伝を受ける可能性がある」と認識して、上記でお伝えした要因を避けるようにすることが必要です。
また、これからお伝えする対策について早めから取り組むようにして、はげの原因であるジヒドロテストステロン(DHT)を増やさないようにすることが大切です。
はげ(薄毛)を改善させるための対策
- 正しいヘアケアに取り組む
- 刺激の低いシャンプーの活用
- 育毛剤
- AGA治療に取り組む
すでにはげや薄毛の兆候が現れているということであれば、その要因となるものを取り除くようにし、上記に掲げる対策に早く取り組んでおくようにしましょう。
どのようなものなのか、詳しくお伝えしていきましょう。
正しいヘアケアに取り組む
美容には興味がない、疎いという人であっても、はげや薄毛の対策をするには、正しいヘアケアに取り組んでおくことが重要になります。
基本的にはシャンプーの方法が基本になります。
シャンプーでは正しい方法によって頭皮を守るようにし、適切に毛髪の汚れやフケを洗い流していきます。
シャンプー前には丁寧にブラッシングを行って、頭皮についているフケを取り除くようにします。
ただしブラシが通りにくい場合には無理をせずに、毛先のもつれを少しずつほぐしてから丁寧にブラッシングするようにします。
シャンプーの前にはお湯で汚れを落としておくようにし、シャンプーを手に取って髪全体に馴染ませてから、地肌をマッサージするように洗っていきます。
頭皮マッサージは両手の腹で頭を包み込むようにして行い、決して爪をたててガシガシ洗わないようにします。
シャンプーが終わった後には十分にすすぐことが重要で、シャンプーが残っているとフケやかゆみの原因になりますから注意が必要です。
刺激の低いシャンプーの活用
一般的に販売されているシャンプーは刺激がとても強い成分が含まれていますので、低刺激のものを活用するようにします。
シャンプー選びで意識しておいてほしいのは、
- ノンシリコンシャンプー
- アミノ酸シャンプー
- スカルプケアシャンプー
の3種類から選ぶことです。
一般的なシャンプーにはシリコンが配合されており、髪の表面をシリコンによってコーティングして、髪を滑らかにします。
しかし、シリコンは髪をべたつかせてしまう原因になりますので、髪の健康には良くないのです。
アミノ酸は頭皮の刺激が少ない素材として、敏感肌や乾燥肌に対して適していると言われています。
フケを減らす作用も優れていますので、刺激対策だけではなくフケや頭皮環境の対策として活用するといいでしょう。
スカルプケアシャンプーは、頭皮環境を総合的にケアできるシャンプーですので、はげの対策と同時に育毛を目指したいという人にはおすすめです。
育毛剤
育毛剤とは、いま生えている毛髪に対してアプローチできるものであり、薄毛や初期のはげに対して活用することが適しています。
医薬部外品として薬局やドラッグストアで販売されている商品で、抜け毛予防として使用することができます。
育毛剤には頭皮の血行を促進させたり、頭皮に必要な栄養を与えたり、頭皮の外側から必要なアプローチを行うことができます。
頭皮の環境を良くすることができますから、育毛シャンプーなどと並行して活用すると効果的であると言えるでしょう。
また、はげや薄毛の原因になる5αリダクターゼの発生を抑制する成分が含まれているなど、はげや薄毛の対策としても有効なのです。
シャンプーのあとにマッサージしながら活用するといいでしょう。
AGA治療に取り組む
これらの対策を行ったとしても、はげや薄毛が進んでいるような場合にはAGA治療に取り組むことになります。
内服薬や外用薬を用いて治療を行います。
「フィナステリド」や「デュタステリド」といったはげや薄毛の進行を抑制する成分によってヘアサイクルを元通りに整えていきます。
また、はげや薄毛が一定以上まで進行しているような場合には、発毛効果のある「ミノキシジル」などが含まれている外用薬を用いて、発毛を促していきます。
その他にも、有効成分を直接頭皮に注入する方法や、患部に直接植毛する方法などが選択されることもあります。
はげ(薄毛)にならないための予防法
- 生活習慣の改善
- 栄養バランスの見直しやサプリメントの活用
- ストレスを解消するようにする
はげや薄毛にならないための予防法として、3つのポイントにまとめてみました。
普段から意識して取り組むことで、毛髪を健康的に育てることができます。
生活習慣の改善
病気になれば、健康的な生活が大切であることと同じように、はげや薄毛の対策として生活習慣の改善は大前提となるものです。
そのため、仮に育毛剤やAGA治療に取り組んでいるとしても、生活習慣を整えることは必ず必要になると考えておきましょう。
生活習慣の改善で基本となるものは、
- 睡眠をしっかりと取ること
- 夜更かしをせずに早起きをして朝日をしっかりと浴びること
といった健康的な生活を送ることが必要となります。
睡眠時間は7時間が最適であると言われており、しかも夜更かしせずに早寝早起きをすることが大切であると言われます。
また、朝日をしっかりと浴びることによって、睡眠ホルモンが分泌されるようになり、ぐっすりと眠ることができるようになります。
遅くとも0時までには就寝するようにして、起床時にはカーテンを開けて、朝日を浴びるようにしておきましょう。
栄養バランスの見直しやサプリメントの活用
毛髪を健康的に育てるには、栄養を送り届ける必要があります。
そのためには、普段から栄養バランスを意識した、健康的な食生活が大切です。
特にジャンクフードやインスタント食品が多くなると、栄養に偏りがみられるようになりますので、注意が必要です。
どうしても外食が多くなってしまう場合であれば、サプリメントで必要な栄養分を補うこともひとつの方法になります。
最近は毛髪を育てるために成分がしっかりと含まれている、育毛サプリメントもたくさん販売されています。
栄養バランスを意識した食生活と共に、サプリメントを摂取することも並行して取り組んでおくといいでしょう。
ストレスを解消するようにする
ストレスが積み重なってしまうと、自律神経の働きが悪くなってしまいます。
自律神経には交感神経・副交感神経といった2つの神経の働きがあり、それぞれの神経が優位に働くことによって、緊張とリラックスを無意識に使い分けることができます。
しかし、ストレス過多の生活を続けていると、交感神経が優位になりがちになります。
すると、全身の血流が低下してしまうようになり、頭皮の血流まで低下させてしまうことになるのです。
そのため、普段からストレスをためないように、解消させる方法を持っておくようにし、自宅などではリラックスして過ごすようにするといいでしょう。
まとめ
はげや薄毛の原因や退職、予防法についてお伝えしました。
はげや薄毛は、遺伝的な要素だけではありません。
さまざまな要因が絡み合って生じていることが理解できたのではないでしょうか。
自分自身に生じている要因についてしっかりと認識し、対策や予防することが大切なのです。