ハゲや薄毛に悩んでいると、「育毛しなきゃ…」「発毛に取り掛かろう」と、さまざまなキーワードを使って対策に取り組まれている様子が分かります。
そのような対策に使うキーワードとして「育毛」「発毛」「養毛」を活用していることが分かります。
しかし、それらの違いがお分かりでしょうか。
「すべて、似たようなものじゃ…」
と考えている人は少なくないと思いますが、実はそれぞれのシーンに適切なキーワードがあるのです。
例えば、
- 育毛剤
- 発毛剤
- 養毛剤
これらは、似たもののように受け止められがちですが、実は全く異なるものですから、間違って活用してしまうと、思うような効果を得ることはできません。
ここでは、育毛、発毛、養毛の違いについてご紹介し、育毛剤、発毛剤、養毛剤の違いにも言及していきたいと思います。
育毛、発毛、養毛の違いは?特徴を徹底解説!
まずは、育毛、発毛、養毛の違いについてお伝えしていきます。
文字に着目すれば、何となくですがその違いが分かるような気がしませんか?
ただ、本当にハゲや薄毛に悩んでいるのであれば、その違いをしっかりと理解しておく必要があるのです。
育毛とは
「育毛」とは、「育てる」「毛髪」と書きます。
つまり、現在も生えている毛髪の成長を助け、太く長く強い髪に育てていくことを「育毛」という言うのです。
そのため、いわゆる「ハゲ」の人が、「育毛に取り組む」というのは、間違いであることが分かりますよね。
ハゲであれば、毛髪が残っていない状態なのですから、毛髪を育てることができないのです。
薄毛の人であれば、少しずつ脱毛が進んできたり、毛髪の育ちが悪くなり細く短い毛が多くなってきますので、「育毛」が必要であることが分かります。
発毛とは
「発毛」とは、「発する・発生」という字に「毛髪」が組み合わさって構成されている文字であることが分かります。
このことから、髪を発生させる、髪を生やすことであることが理解できるのではないでしょうか。
つまり、髪が抜け落ちてしまって、ハゲになっている状態から生やす取り組みのことを「発毛」と呼んでいるのです。
そのため、上記の育毛のように、細い毛を太く強い毛に育てていくことを「発毛」とは言わないのです。
ハゲで悩んでいるのであれば、基本的には「発毛剤」を活用することになることも理解できるでしょう。
養毛とは
「養毛」とは、「養う(やしなう)」「毛髪」と書くことから、髪に栄養を届けることによって強い髪にすることを言います。
強い髪にすると言うと、少々「育毛」との違いが分からなくなりますよね。
毛髪は体の一部ですから、しっかりと栄養分を届けなくてはいけません。
しかし、食事での栄養が偏っていたり、血流が低下していたり、頭皮環境が乱れていると、毛髪にしっかりと栄養を届けることができなくなってしまいます。
すると、脱毛が進んでしまったり、毛髪が十分に育たなくなってしまうのです。
つまり養毛とは、あくまで毛髪に栄養を届けるといった意味合いで使われるものです。
育毛剤と発毛剤の違いは? 特徴を徹底解説!
育毛、発毛、養毛の違いについてお伝えしましたので、何となく自身にどのような対策が必要なのか、見えてきたのではないでしょうか。
では、どのような症状があったときに、「育毛剤」を使えばいいのか、「発毛剤」を使えばいいのか、分かりにくいと感じている人も多いと思います。
ここでは育毛剤と発毛剤の違いについて、その目的や役割、効果、副作用の観点から違いについてご紹介していきます。
育毛剤と発毛剤の目的や役割の違い
「育毛剤」と「発毛剤」はよく間違われてしまいます。
それはイメージ的に「似たようなものだろう」と感じてしまうからです。
どちらも髪に対するアプローチであることには変わりないのですが、それぞれの目的や役割を認識して使い分けることが大切です。
「育毛剤」は、毛髪を育てるためのものですから、いま残っている毛髪に対してアプローチするものです。
残っている髪が抜けないように維持し、太く育てていくことが目的で、将来的に生じるかもしれないハゲや薄毛を予防していこうとするものです。
そのため、「最近、抜け毛が多くなってきた気がする…」といった、まだハゲや薄毛が完全に進行していない状況で活用するのにおすすめです。
「発毛剤」は、いま生えていない毛髪を増やす、毛量を増やしていくという目的を持っています。
ハゲや薄毛の原因に多いものにAGA(男性型脱毛症)がありますが、その症状を改善させるために活用する治療薬が発毛剤なのです。
そのため、発毛剤は「医薬品」として登録されているもので、ハゲや薄毛の治療に活用します。
育毛剤は「医薬部外品」としてドラッグストアなどで販売されており、誰もが気軽に抜け毛予防に活用できるものとなっています。
育毛剤と発毛剤の効果の違い
「育毛剤」と「発毛剤」を比較すると、はっきりと違うのがその効果です。
育毛剤には、毛髪を育てるために成分が含まれており、頭皮の血行を促して、毛髪を育てるための栄養が配合されています。
つまり効果としては、現在の毛髪を健康的にすることを期待できるものなのです。
頭皮環境を整えることができますから、育毛だけではなく、フケやかゆみなどの対策として活用することもできます。
「発毛剤」は、発毛成分が含まれており、頭皮の毛根に直接作用させて、発毛を促すことができます。
毛根には毛乳頭と呼ばれる発毛を促す細胞があり、発毛剤に毛乳頭に直接作用させる効果が期待されています。
毛乳頭の毛母細胞を活発化させ、ハゲや薄毛の部分に新しい毛髪を発毛させて、その毛髪を強く太いものに成長させていくのです。
育毛剤と発毛剤の副作用の違い
「育毛剤」と「発毛剤」は、どちらも頭皮に直接作用させていくものですから、場合によっては副作用が生じてしまうことがあります。
そのため、アレルギーを持っているような場合であれば、活用する前に皮膚科など専門医に相談しておくことが大切です。
どちらにも共通している副作用としては。
- かゆみ
- かぶれ
- 発赤
- 発疹
- フケ
などが一時的にみられることがあります。
そのような副作用が現れた場合には、まず使用を中止して、皮膚科やAGAクリニックなど専門医に相談することが適切です。
また、発毛剤には血圧を下げてしまう作用があると言われています。
そのため、
- 頭痛
- 動機・めまい
- 手足のむくみ
- 胸痛
- 体重増加
- 血圧の低下
などの副作用が現れるようなこともあります。
そのため、心臓や血圧に関する疾患をお持ちの場合であれば、いきなり発毛剤を使用するのではなく、まず専門の医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
育毛、発毛、養毛の違いを理解しておこう!こんな時はどうすればいい?
育毛、発毛、養毛の違い、あるいは育毛剤と発毛剤の違いについては、ご理解いただけたのではないかと思います。
ただ、そうは言っても、なかなか自分の症状に対して、本当はどちらを活用すればいいのか、わからないケースも多いでしょう。
あるいは、併用したい場合もあるかもしれません。
現実的に起こり得るケースから、育毛剤と発毛剤の違いについてご紹介していきましょう。
育毛剤・発毛剤のどちらを使えばいいの?
毛髪を育てるなら「育毛剤」、毛髪をはやすなら「発毛剤」であるのは理解できたとしても、抜け毛が目立ってきた、頭皮が目立つようになってきた、といった具体的な症状ではどうでしょう。
全体的なボリュームが少なくなってきた、気になる、という人でしたら、「育毛剤」を活用するといいでしょう。
また、髪の元気がなくなってきた、ハリやコシが気になるという人でも「育毛剤」をおすすめします。
育毛剤には、頭皮環境を整えることができ、毛髪の成長に大切な成分が含まれていますので、抜け毛を食い止めて毛髪を元気にすることができます。
しかし「地肌が目立ってきた」という症状は、すでにハゲが進んでいる可能性がありますので、発毛剤が最適だと言えるでしょう。
分け目部分がハッキリしているような場合であれば、その部分に発毛剤を使用することによって、ハゲや薄毛を改善させる効果が期待できます。
育毛剤と発毛剤は併用してもいいの?
「地肌が見えてきた」という状況であれば、まだ残されている毛髪もたくさんある状態ですので、育毛剤と発毛剤を併用したいと考えるのではないでしょうか。
しかし、原則的には育毛剤と発毛剤を併用することはできません。
実際に、育毛剤と発毛剤の説明書を読んでみると、ほかの薬剤と併用することは避ける旨について記されていることがほとんどです。
これには理由があり、頭皮や毛髪にしっかりと成分を浸透させていくためです。
併用してしまうとバランスが崩れてしまい、有効成分がうまく届かなくなってしまうのです。
また、併用してしまうことで副作用のリスクも高まります。
場合によっては、かゆみやフケ、赤みなど頭皮トラブルに発展することもありますので、注意が必要です。
せっかく優れた成分が含まれているものでも、使用方法を間違えてしまうと、効果がなくなってしまうどころか、副作用が出やすくなってしまうのです。
そのため、絶対に併用は避けるようにしましょう。
男性用を女性が使ってもいいの?
髪の悩みを持つ女性が、男性用に育毛剤や発毛剤を使用したいということをよく耳にします。
男性用ならば、女性用よりも効果が高いだろうというイメージがあるからです。
しかし、男性用は男性の症状に適したものになっており、女性用は女性の症状に適したものになっています。
そのため、絶対に男性用を女性が使ってはならないのです。
基本的に女性の薄毛の症状は、男性のそれとは原因がまったく異なるものです。
そのため、例えば育毛剤を比較してみると、男性用ならば頭皮の老廃物や皮脂を取り除く成分が含まれており、女性用ならば潤いを与える目的になっていることが多いのです。
そのため、どうしても髪の悩みが強い場合には、専門医に相談して治療に取り組むことが大切なのです。
まとめ
「育毛」「発毛」「養毛」の違い、また「育毛剤」「発毛剤」の違いについて詳しくお伝えしました。
自分自身の症状に対して、どのような対策が必要なのか見えてきたのではないでしょうか。
「育毛剤」「発毛剤」は、その適した症状によって効果を発揮します。
そのため、間違って使用しないことが大切です。
どちらを使用していいのか分からないのであれば、今一度記事を読み返して、自身の症状に適したものを使用するようにしましょう。