基礎知識

フケによくみられる症状の原因は?対策や予防法について徹底解説

「毎日、きちんと髪を洗っているのに、フケが多くて…」

フケは不潔なイメージとなってしまいますが、しっかりと洗髪しているにも関わらず、フケが多くて悩んでいるという方が少なくありません。

実は、フケは意外なところにその原因があります。

正しいと思っていたことが間違っていたり、意外な習慣が大量のフケの原因だったりするからです。

ここでは、フケによくみられる症状の原因についてお伝えし、対策や予防法について徹底解説していきます。

フケによくみられる症状は?

頭からパラパラと落ちてくるフケ…。
そのようなイメージが強いのではないでしょうか。

しかし、フケは毛髪から落ちてくるものだけではなく、ベタベタしたようなものもあります。

時期的にパラパラとベタベタを繰り返すようなこともあるのです。

ここでは、よくみられるフケの症状についてお伝えしていきます。

頭皮からパラパラと大量のフケが

髪をかき上げたり、髪のセットを直そうとすると、パラパラとフケが落ちることがあります。

フケは頭皮の角質が古くなって、それが剥がれ落ちたもののことを言います。

つまり、生きていれば誰でも角質は常に生まれ変わっていますから、老廃物であるフケが発生してもおかしくはないのです。

なぜならそれは、皮膚から出る垢のようなものなのですから。

私たちの頭皮は、常に新しいものが内側から生まれ、一番外側にある皮膚は押し出されて剥がれ落ちるようになっています。

この皮膚のサイクルのことを「ターンオーバー(新陳代謝)」と呼んでおり、フケの正体なのです。

ただし、皮膚の垢が日常的にポロポロと剥がれ落ちるようなことはなく、頭皮のフケも本来であれば、目立って剥がれ落ちるようなことはありません。

それは、洗髪するときにフケをしっかりと洗い流しているからです。

しかし、何らかの原因によって、頭皮の皮脂や常在菌のバランスが崩れてしまうことによって、フケが大量発生してしまうことがあるのです。

刺激でかゆみまで誘発

フケが大量発生している状況においては、皮脂や常在菌のバランスが崩れている頭皮トラブルを起こしている状況にあります。

そのため、そのトラブルによる刺激によって炎症を引き起こし、かゆみを誘発してしまうことがあるのです。

このかゆみの直接的な原因は、頭皮に蓄積した皮脂、繁殖した細菌であると言われています。

かゆみを我慢できずに頭皮をかいてしまうと、頭皮を傷つけてしまうことになり、さらに炎症を悪化させ、かゆみが強くなってしまいます。

そして、どんどん頭皮の環境が悪化することになってしまって、フケの大量発生に輪をかけてしまうことになるのです。

あなたのフケはベタベタ?カサカサ?

上記でもお伝えした通り、皮脂の分泌や菌の繁殖によってフケはどんどん大量発生することになりますが、フケがベタベタする場合とカサカサしている場合の2種類に分けることができます。

この2つのフケの違いを理解しておくことは、フケの悩みを解決するためにとても重要です。

ベタベタするフケは「脂性フケ」と呼ばれるもので、頭皮に過剰に皮脂が分泌されてしまうことによる特有の症状です。

そもそも頭皮に皮脂は分泌しやすい状況ですが、皮脂が多くなってしまうと、皮脂を好む菌である「マラセチア菌」が異常繁殖を起こします。

マラセチア菌に刺激を受けて、頭皮の環境が乱れてしまい、大量のフケが発生してしまうようになります。

そのフケが大量の皮脂と混ざり合うことによって、ベタベタしたフケになってしまうのです。

カサカサしたフケは「乾性フケ」と呼ばれるもので、頭皮が乾燥してしまうことによって、角質細胞が剥がれ落ちてしまうことが原因です。

頭皮が乾燥してしまうのは、頭皮の皮脂が少なくなってしまうことにあります。

さまざまな原因が考えられますが、洗浄力の強いシャンプーを使うことによって、必要な皮脂まで洗い流していることが一つの原因に考えられます。

皮脂は頭皮を潤す重要な役割を持っていますが、少なくなってしまうことによって乾燥し、角質が剥がれやすくなってしまうのです。

フケの原因は?

フケは頭皮の角質が剥がれ落ちたもので、頭皮の皮脂や常在菌が直接的な原因になるものであることが分かります。

そのため、その原因となるものを理解しておくことによって、フケを食い止めることができます。

フケは頭皮の角質?なぜ剥がれ落ちるの

フケは頭皮の角質が剥がれ落ちたもので、頭皮のターンオーバー(新陳代謝)が乱れてしまうことによって生じます。

ではなぜターンオーバー(新陳代謝)が生じ、角質が剥がれ落ちてしまうのかと言うと、いくつかの原因が考えられます。

  • 洗髪がしっかりと行えていない
  • 洗髪をしすぎている
  • 洗髪方法に問題がある
  • 紫外線など外的な要因

原因として考えられるものには、これらのものが挙げられます。

しっかりと洗髪していないと、頭皮に皮脂が蓄積してきます。
皮脂を好むマラセチア菌が繁殖してフケの原因になってしまうのです。

逆に洗髪をしすぎると、必要な皮脂まで洗い流してしまい、頭皮を乾燥させてしまう原因になります。

そのように考えると、洗髪方法がフケに大きな影響を与えることが理解できるのではないでしょうか。

また、頭皮にダメージを与えるような、爪でガシガシするような方法だと、頭皮に炎症を引き起こし、それがかゆみの原因になることもあります。

かゆみが強く掻いてしまうことによって、フケの原因になってしまうのです。

さらに、紫外線やカラーリング、パーマなど外的要因も、皮脂を酸化させてしまうことに繋がり、頭皮の環境を悪化させてしまうことに繋がるのです。

頭皮環境の乱れによってフケが増加

上記でもお伝えした通り、パラパラと剥がれるように落ちる白く細かいフケは「乾性フケ」と呼ばれるものです。

頭皮の皮脂が少なくなってしまうことによって乾燥してしまうことが原因ですが、もともと乾燥肌である人に多いと言えます。

ただ、中にはパラパラ落ちる乾性フケが多くなる時期とベタベタする脂性フケを繰り返すことも少なくありません。

湿気が多い時期や汗をよくかく時期には脂性フケが多くなり、空気が乾燥しがちな冬場には乾性フケが多くなります。

また、年齢によっても、乾燥しやすい年代や脂質が多くなる年代も異なることから、症状の出方が変わることが珍しくありません。

洗髪のし過ぎ・洗髪不足

上記でもお伝えした通り、洗髪のし過ぎ、あるいは洗髪不足は共に頭皮環境を悪化させてしまう要因になります。

丁度いい加減は難しいかもしれませんが、まずは正しい洗髪方法について学んでおくことが大切でしょう。

基本的には1回の洗髪で十分汚れを落とすことができますが、丁寧に洗わなければ、頭皮の汚れを落としきることができません。

また、シャンプー剤をしっかりとお湯で落としておかないと、頭皮に残ってしまうことによって炎症の原因となってしまうこともあります。

使用するシャンプーによっても、フケの原因になることもあります。

市販のシャンプーを活用する場合、洗浄力が強すぎて、頭皮の皮脂を落としすぎてしまうことがあります。
シャンプーをしているのにかゆみが生じるような場合は、シャンプーが合っていない可能性があります。

シャンプーが原因だと気付かずに、二度洗いや三度洗いをしてしまうと、さらに炎症の原因になります。

そのような場合には、天然素材のシャンプーや育毛シャンプーに変えてみることが大切です。

フケの対策や予防法について徹底解説

  • 正しい洗髪
  • ストレス解消
  • 紫外線対策
  • ひどくなった場合は皮膚科へ

大量のフケが発生しているのであれば、頭皮に何らかのトラブルが発症していることが分かります。

そのため、その原因を取り除くようにしなければなりません。

対処法として4つのポイントにまとめてみましたのでお伝えしていきましょう。

正しい洗髪

  • 正しい洗髪方法
  • 自分にあったシャンプーを活用する

正しい洗髪を行うには、「正しい洗髪方法」で「自分にあったシャンプーを活用する」ことが大切になります。

正しい洗髪方法として、頭皮と毛髪をしっかりと洗い、汚れを洗い落とす必要があります。

まず、頭皮にしっかりとお湯をかけ、毛髪についた汚れを落としておきます。

シャンプーを手につけ、しっかりと泡立ててから毛髪につけるようにします。

洗髪は頭皮を指に腹でマッサージするようにして行い、決して爪を立ててはいけません。

十分に頭皮全体をマッサージすることができたら、しっかりとお湯ですすぐようにします。

この時に、シャンプーが頭皮に残らないように、十分にすすぐことが大切なのです。

シャンプー後に、かゆみが強く現れるようであれば、シャンプーを変更するといいでしょう。

市販のシャンプーは洗浄力が強すぎて、その刺激によってかゆみになることがあるからです。

天然由来の素材が含まれているオーガニックシャンプーや、育毛成分や頭皮環境を整える成分が含まれている育毛シャンプーを活用することもおすすめです。

ストレス解消

ストレスは自律神経を乱れさせてしまう原因となってしまい、頭皮に十分な血流を送れなくなってしまいます。

その結果、頭皮環境が乱れることに繋がり、フケの原因となってしまうことがあるのです。

自律神経とは「交感神経」「副交感神経」の2つのよって構成されており、緊張やリラックスを無意識に切り替えることができます。

しかし、ストレスを積み重ねていると、交感神経ばかりが優位となってしまい、常に緊張状態になってしまうのです。

緊張状態では全身の血流が低下してしまいます。

もし、仕事や人間関係でストレスを感じていて、冷え性で悩んでいるのであれば、頭皮にも十分に血流を送れていない可能性があります。

自宅ではリラックスして過ごすようにし、趣味や適度な運動など、ストレス解消の方法を持っておくことが大切です。

紫外線対策

紫外線は頭皮に直接影響を与えるために、対策をしておくことはとても重要です。

特に日差しの厳しい夏には、直接頭皮に紫外線を浴び続けていると、頭皮が乾燥し、フケの大量発生を生じさせてしまうことがあります。

そのため、まずは紫外線を直接受けないように、日傘や帽子などを用いることが大切です。

また、UVスプレーなどを活用することも、紫外線対策として有効になります。
外出する際には持ち歩くようにしておき、2~3時間おきにつけなおすようにしておきましょう。

同時に汗をかくと菌を繁殖させる原因になりますから、タオルなどでこまめに拭き取ることも忘れないようにしましょう。

ひどくなった場合は皮膚科へ

これらの対策に取り組んでも、フケが大量に発生したり、また状況がひどくなってしまうのであれば、皮膚科に受診して治療に取り組むことが必要です。

ただのフケだと思って放置していると、炎症を起こしていたり、乾癬や白癬菌など皮膚の病気を生じさせていることがあるのです。

そのような症状がある場合には、専門的な治療が必要です。

かゆみを抑え、菌の繁殖を抑えるための薬物治療が必要になりますので、早めに皮膚科の先生に相談するようにしましょう。

まとめ

フケについての情報を詳しくお伝えしました。

一般的にはきちんと髪を洗っていれば、フケが発生するようなことはないだろうというイメージを持っているでしょう。

しかし、フケに悩む人はしっかりと髪を洗っているという人は少なくありません。

ただ、洗い方に問題があったり、頭皮環境を乱すような生活習慣であったり、シャンプーが自身に合わないといった、個々にさまざまな原因があるのです。

そのため、自身の生じているフケの原因を理解し、取り除くようにしていかねばなりません。

フケに悩んでいる人であれば、記事を読み返してみて、自身にあった対策や予防法に取り組んでいくことをおすすめします。

Secured By miniOrange